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経営力を高める

目標による改善の継続




この「経営力を高める」のテーマでは、重大な経営課題を長期にわたって解決できないでいる企業の経営者・管理者の方を対象として、「経営力を高める」を切り口に現状を打破するためのヒントを記載していきます。

今回は目標設定です。効率化のコラムで「重要課題を解決する活動の実施」が効率化の目的と書きました。目標設定は重要課題を解決する活動の継続性を高めることが目的です。

現状を変えるきっかけやモチベーションになれば幸いです。
*本コラムは以前に公開していた「経営者のための目標設定」の改変になります。

1.継続性を高めるための目標

個人生活でも仕事でも、私達の問題の多くは「継続」できないことにあります。
重要だから始めたことなのに、一度だけで終わってしまう。やると決めたはずのことなのに、いつの間にか立ち消えになってしまう。

会社の重要課題への取組も同じです。危機感をもって始めたはずなのに、早ければ2~3日で危機感は薄れ活動はストップしてしまいます。

今日、その活動を行わなくても会社は存続します。日々の受注や販売があることで利益が生まれ、給料や報酬の支払いが可能です。しかし1年後、5年後はどうでしょうか?

継続のための目標設定

経営改善の取組が継続的に行われれば、会社の状況は良くなっていきます。問題はどうすれば継続させることが出来るのか?です。
この問題に対し「こうすれば絶対に上手くいく」という方法は残念ながらありません。行っている事業が異なり、経営者・社員の方の性格やこれまでの経験も異なるため、ある会社で上手くいった方法が別の会社で上手くいくとは限らないからです。ですがそうした方法は「上手くいく可能性を高める」ことが出来ます。

ここでご紹介するのは『目標の設定』です。
ですがただ目標を立てただけで上手くいくわけではありません。重要なのは「立て方」です



2.目標の立て方

継続のための目標の立て方として、ここでは『①行動目標を立てる』『②最重要課題に絞る』の二つを述べます。

①行動目標を立てる

経営者に限らず目標に苦手意識を持つ人は多くいます。理由は目標に対してノルマのように感じたり、過去に目標を立てて上手くいかなかったりと様々かと思います。
そうした方に目標を立ててもらうと
「売上〇〇%向上」
「品質不良△△%減」
のように『結果に対する目標(結果目標)』だけを挙げがちです。

目標は、それを達成するための行動を定めることが重要です。

目標には結果目標の他に、「〇月〇日までに△△を行う」あるいは「毎日〇〇を行う」といった『行動に対する目標(行動目標)』があります。目標設定のコツは結果目標を達成するための行動目標を設定し、行動目標を達成していくことです。

また行動目標は出来るだけ「毎日行う」計画とすることを勧めます。
1度に行うことのボリュームが大きいと達成が困難になります。3か月後のような先々の行動目標は大雑把にし、直近の行動は「週に1度まとめて」ではなく細かく分割して出来るだけ「毎日」行うようにします。

目標による改善の継続_行動目標

参考用の実例として、弊社で行っている目標設定を紹介します。弊社の場合、

① 3か月先の目標(なりたい姿)を書く
  ↓
② 1月先、2月先何が終わっていなければならないかを書く
  ↓
③ ②で書いた1月先の姿のために、今月やることを週に分けて書く
  ↓
④ ③で書いた今週やることから、「今日何をするか」を毎朝決めて付箋に書く

の形で行っています。③まで出来ていると毎朝「その日の行動目標」を決めるのは5分もかかりません。小さな目標を達成し続けることで、振り返ると大きな目標を達成している、という状態を作り出します。

②最重要課題に絞る

立て方について二つ目は目標を絞ることです。
重要課題が複数あればその分だけ目標を立てたくなりますが、1人あるいは1部署が当面取り組む課題は1つに絞ります。
一つに絞る=他のことはやらないということなので不安がありますが、まずは1つを確実に実施・継続することが重要です。

目標による改善の継続_課題を絞る

その代わりこの1つは最も重要な課題を設定します。企業の存続あるいは発展を考え、経営者が最も重要と考える課題です。

なお行動目標は「1日30分~1時間程度の実施」で達成できることが望ましいと考えています。日常業務をこなしながら確実に実施していくことを考えると、この程度です。現状への焦りから目標を高く・同時に複数立てたくなってきますが、まずは活動を継続し社内に定着することが重要です。
予定通りに進まないことがあれば、項目を細分化し(例えば「〇〇の書類を仕上げる」から「〇〇の書類の表紙と1ページ目まで終わらせる」)少量で良いので進めていきます。


3.進捗の共有と約束

計画の立て方ではありませんが、継続において重要なことがもう一つあります。それは進捗に関して他者と共有することです。

進捗の共有をしない目標活動に関しては、実行してもしなくても誰にも言われないため立ち消えになってしまいがちです。2週間に1回程度で進捗を他者に話す場を設けることを勧めます。定期的に他者に話す場があることによって活動に緊張感が生まれます。またその場で「次までに何をするか」を発表することによって、それが相手との約束になります。人は自分との約束は中々守れませんが、他人との約束はなるべく守ろうとします。こういったところからも、継続性が高められます。

この際の他者は「ある程度の緊張感がある他者」です。従業員であれば管理者、管理者であれば経営者になりますが、外部のコンサルタントのような会社の状況を分かっている第三者も適切です。

4.終わりに

ここまで目標設定について記載してきました。
ここで紹介した目標の立て方は主に「継続」を可能として、経営改善の継続的な実施につなげるためのものです。経営改善の活動が継続的に実施されれば、将来の重要課題は解決され、年々企業の中身は良くなっていきます。

またここで紹介したのはあくまでも「可能性を高めるための方法」です。活動の実施・継続にはどうしたところで経営者・社員の意思が活動に向くことは必要になってきます。そうした意思が持続できない部分を方法が底上げします。
効率化の記事でも書きましたが、一つ一つを確実に行い継続していけば1年後振り返ったときに、自分達は前年に比べて多くのことをやれていると気付きます。こうした状態を作り出すことが、経営力を高める礎になります。

C O N T A C T

弊社では上記内容の経営支援を行っています。
自社の経営や業務の改善にお悩みであれば、お気軽にお問合せください。

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